2019.03.06(Wed)

【老後資金の貯め方】税控除を賢く使う。選択肢は3つあります!

老後資金・確定拠出年金(iDeCo) / 貯蓄

40歳も過ぎてくると、ぼちぼち気になるのが老後の生活費。

『年金は全くもらえないことはないと思うけれど、不安だなぁ』と多くの40代は感じているのではないでしょうか?

今回は、税控除の特典をうまく使いながら老後の生活費を形成する選択肢についてお話しします。

税控除の特典のある老後資金の3つの貯め方

  • ・確定拠出年金(IDECO)
  • ・個人年金保険(もしくは終身保険の短払い)
  • ・つみたてNISA

 

聞いたことある方も多いと思いますが、どれから始めたらいいのでしょうか?

『老後資金を目的にする!』と決めていらっしゃる方であれば、まずは確定拠出年金、次につみたてNISAか個人年金(もしくは終身保険の短払い)になるかと思います。

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*確定拠出年金*

三島がもっともお勧めしたいのは厚生労働省が旗揚げしてやっている確定拠出年金制度です。

確定拠出年金は、企業型と個人型がありそれぞれ拠出限度額に違いがありますが、大きな特徴は下記にまとめられます。

  1. ①原則60歳まで積立金は引き出しができない
  2. ②自分で運用して自分で管理(元本保証もあるが、年金維持費がかかるためそれだと元本割れします。資産運用することが前提となっている年金制度です)
  3. ③掛け金が全額の税控除対象になる(年間の所得から掛け金全額を差し引いた金額に課税される→所得税・住民税が安くなる!)
  4. ④運用中の運用商品売買(スイッチング)に関しても非課税
  5. ⑤受け取り時に税制の優遇がある

 

60歳まで引き出しができない

流動性がない部分ではデメリットとなり、また意思が弱い人にはメリットとなることもあるかもしれませんが、原則60歳までは引き出しができません

ライフイベント(住宅購入や教育支出)が色々と控えている人は、拠出額の設定を慎重にする必要があります。【詳しくは確定拠出年金、どうしていますか?(拠出額編)をご覧ください】

個人型のiDeCoの選び方に関しては、【個人型iDeCo】選び方の3つのポイントをご参考にしてください。

運用について

今まで運用の経験が全くなかった方には、運用が前提となっている制度のためとっつきにくい印象がある方も多いようですが、会社で導入された場合は運用に関する教育をすることが義務付けられています。

個人的な意見ですが、初めて運用するという方にとっては運用を知るいい機会なのでは…と思っています。食わず嫌いをされず、まずはご自身のリスク許容度内で試されてみることをお勧めしたいです。

節税について

そして、③がまずは確定拠出年金お勧めしたい最大の理由です。税金の優遇については3つのポイントがあります。

・掛け金が全額の税控除対象になることで、住民税・所得税の節税効果があります

・運用時、スイッチング(Ideco内で運用している資産を売却し、Ideco内の別の資産を購入すること。資産のバランスを整えるために行います)しても非課税です。

・年金受け取り時、一時受け取りだと退職金所得控除、年金の場合は公的年金等控除の対象となり税制面で優遇があります。

 

…大きいですよね。

他の個人年金やつみたてNISAとは比べ物にならないくらいの節税効果です。

運用成果も大切ですが、この節税効果だけでも始める価値があると思います。

 

*個人年金保険*

マイナス金利が始まってから2019年現在、円建てで元本保証のある個人年金は売り止めしている保険会社も多く豊富な選択肢があるとは言い難いのが現状です。

『あった!』とようやく見つけて設計してみても、30年間にわたり保険料を払い込んだ合計金額と受け取る年金額が同じ…なんてこともあります。

外貨建てで、利率が円建てよりも高く個人年金の控除の対象となるものはありますが、為替リスクはあります。

『確定拠出年金など使ったとしても運用をしたくない、元本保証のあるもので運用したい』という方には、なかなかいい選択肢が見つけられない状況です。

また税控除の面に関しても、確定拠出年金は拠出額全額が控除になるのに対して、個人年金は年間払込保険料8万円以上で所得税が最大4万円の控除、払込保険料5.6万円以上で住民税は2.8万円の控除…となんとも淋しい数字です。(新制度の場合)

また適年の特約をつけるには、保険料払い込み期間や年金受け取り期間を10年以上に設定する必要があったり、払い込み始めてからの10年は払い済みに切り替えることができなかったりと制約もあります。

そう考えていくと、現在においてはかなり微妙な選択肢と言えるでしょう

唯一、保険商品で老後の準備をする可能性がるのであれば、保険も必要としていて将来的には老後資金として貯めたい場合は、終身保険の短期払いなどが選択肢としてありえます

大きくは増えませんが、解約返戻金は固定のため元本保証がある形での資産形成になりえます。(ご注意:ご加入年齢や払込期間によっては、払込保険料が解約返戻金を上回るケースもあります)

*つみたてNISA*

教育費の貯め方の選択肢としても登場するつみたてNISA。(詳しくは【教育費】貯め方の選択肢は3つあります。効率的な貯め方とは?

老後の生活資金を形成するためにも使えます!

つみたてNISAについてはつみたてNISAのファンド、実は投資初心者にも向いている理由。で書いていますので、まずはそちらをご確認ください。

拠出額が年40万円以内とはいえ、20年近く運用し続けたその運用益が非課税というのも、やはり大きい!です。(一般口座での運用益に対しては20%の課税があります)

確定拠出年金の枠は使った、流動性資産(緊急予備資金や生活費半年分以上)も十分にある、というのであれば、選択肢としてつみたてNISAで資産形成を考えるのも十分ありだと思います。

 

しかし、確定拠出年金やつみたてNISA…と選択する場合は、必ずご自身の全体の資産のバランスを確認してください。

投資性資産は元本保証がなく、将来の運用成績を約束するものでもありません。

運用成績が良くないときでも、ライフイベントや資金計画に影響がない資産配分での運用をしつづけることが重要となります。

ご自身で全体のバランスを把握するのが難しいという場合は、ファイナンシャルプランナーに相談することも選択肢としてお考え下さい。

一時のコストが、将来の資産を大きく変える可能性は十分にあります。

 

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