2020.03.06(Fri)
住宅ローンはいくらまで?借りれる金額と返せる金額は違います!
ライフプラン / 住宅『子どもも生まれて、家族構成も決まり、ぼちぼち住宅を買いたい!』…というご家族から、ご相談で多いものの一つに、『いくらの住宅までであれば、無理なく買えますか?』というものがあります。
不動産業者の方とお話ししていると、『○〇さんだったら、もっと借りられますよ。』なんて声を掛けられ、『払込期間を延ばせばいいのだから…』と予定していたよりも大きなローンを組んでしまう方もいらっしゃいます。
しかし、大前提として借りれる金額と返せる金額は違います!
その住宅を購入する前に以下を必ず確認しましょう。
- ・購入後の夫婦の収入の変化
- ・教育費の支出はどれくらい?
- ・老後の生活費や場所はどうなる?
- ⇒ライフプランで確認するのが最短方法!
教育費と老後資金の支出がアラフォー出産ママは、ちゃんと確認の上で住宅を購入しないと老後破たんや住み慣れた自宅売却…なんていう末路の可能性も…。避けるためにはより綿密な計画が求められます。
借りれる金額とは?
借りられる金額…それは金融機関があなたの返済能力や信用力から判断する、借りることができる金額のことです。
金融機関はそれぞれ基準を設けていて、借入したい人がどれくらいまで借り入れることができるかを査定しています。
これくらいの年収の方で、会社員だったら、これくらい借りれるのか…そんなイメージです。
フラット35の場合、基準を明示していて、
年収 | 400万円未満 | 400万円以上 |
基準 | 30%以下 | 35%以下 |
出典:住宅金融支援機構 フラット35より
となっています。注意:最大借入金額は8000万円までです。
例えば、年収800万円の人が金利1%、25年返済で借りられるのは、6,191万円までとなります。(月約23万円)
こうやってみると、かなり借りられるイメージです。
しかし、これがライフプランを破たんさせることなく返済できる借入金額かというと、それはまた別の話です。
返せる金額とは?
人生には、住宅以外にも教育費、老後資金など人によって様々なお金が必要です。
また、現在保有している金融資産も人それぞれ…
そんな背景から、『借りられる金額=その住宅を購入してもライフプランが破たんしない』わけでは決してありません。
一番いいのは、ライフプランを作って生涯にわたるキャッシュフローを確認すること。
これによって、あなたにとっての適正な住宅購入価格が見えてきます。
ライフプランの作成は、簡単なものであればネットで自分で作ることもできますし、みしまFP事務所のような独立系FP事務所にアドバイスを受けながら相談することもできます。
自分で作成するためのFP協会ライフプランの作成ページはこちら⇒
購入前には、自分にとっての住宅適正価格を知るために必ずライフプランで確認することを強くお勧めします。
購入後の固定費にも注意
住宅購入の時は、その物件価格や諸々の手数料に目が行きがちではありますが、住宅を購入してからコンスタントにかかってくる固定費も馬鹿にはなりません。
特に、最近は災害も多く、火災保険料は毎年値上がり↑!
今後もこの傾向は続くと思われます。
購入後コンスタントにかかる費用としては、最低でも以下が考えられます。
- ・固定資産税
- ・修繕積立金(マンションであれば管理費も)
- ・火災保険
- ・地震保険
これらすべてを合わせると、年間数十万円単位での出費となります。
これらの出費を考えた上で、住宅ローンを組みましょう。
詳しくはこちらでご確認ください⇒住宅購入後にかかるコストを把握していますか?
アラフォー出産ママの注意点
『月々が厳しいからローンを長めに組んでしまおうか…』
『退職金で返してしまえば、何とかなるでしょ』
こんな風にローンを組もうとしている人がいたら要注意!
経験上、アラフォー出産ママに限らず、月々の返済が厳しいため返済を後ろ倒しにして組むような組み方の場合、老後破たんに陥りやすい傾向があります!
後ろ倒しにしたツケはいつか必ず自分に戻ってきます。
アラフォー出産ママの場合、子どもの教育費にかかる支出が還暦近くまでかかってくるためリタイヤまでの期間が短く、挽回するための選択肢はほとんどありません。
予定より長く働く、売却しダウンサイズして住むなどという選択肢はありえますが、それはあなたが本当に望むことでしょうか?
目の前の魅力的な物件に気を取られすぎることなく、現実的に何歳まで働けそうか?老後も経済的自立をしながら生活ができそうかどうか?を必ず確認しましょう。
まとめ
住宅の購入となると、日ごろ接する金額の単位と違って大きくなるため、話を詰めていくうちに気が大きくなってしまうことがあります。
決めることも沢山あり、一つひとつのチェックがおろそかになりがちです。
しかし、住宅の購入は今後の教育資金や老後の生活費にも影響する大きな決断!
決してここはアバウトな情報だけで決断せず、ご自身のライフプランを設計した上であなたにとっての住宅適正価格で購入してください。