2020.06.08(Mon)
育休の期間はどれくらいがいい?悩ましい復帰と二人目のタイミングを考える。
ライフプラン / 教育費・子育て / 社会保障制度育休(育児休業)を取ったことがある人であれば、一度は考えるであろう『私、いつまで育休とろうかな』というこのテーマ。
育児休暇(休業ではなく会社既定の休暇)を含めると、まるっと三年取れる会社もあるので、いつ復帰するかは職場環境やママの考え方によって大きく左右されるのが現実です。
自分の年齢、育休中の給付金のこと、出産後の自分のキャリアのこと、二人目の出産…。
…いろいろ考えるのであれば、どれくらいとるのがいいのか…
あらゆる面からのバランスを考えると、答えは一つではないかもしれませんが、あくまでも個人的に考える理想パターンの一つが
- ・育休を1年~2年未満(募集の多い4月に1歳児で入園を狙う!)
- ⇒仕事復帰し半年~1年くらいしたところで妊活開始
- ⇒復帰2年目~くらいで産休・育休へ
二人の子供を考え、自分のキャリアも継続していくなら、第一子と第二子の年齢差は3歳差がベスト!と考えます。(注意:ママの第一子出産年齢にもよる)
出産・育休中にもらえるお金ってどれくらい?(会社員編)
自分の場合、どのように育休⇒復帰スケジュールを考えていくのか?
その前におさえておきたいのが出産・育休制度とそのもらえるお金。
まずは、ここをしっかり押さえておきましょう。
おおまかな流れとしてはこんな感じになります。
産休・育休制度とは?
多くの会社員ママは産休⇒育休へのプロセスをたどり子育てをしていきます。
産休でもらえるお金は、出産時に42万円と、産前約1カ月半~産後の2カ月弱の期間で休業前の賃金の67%の給付を受けます。
産休後は育休へ。
厚生労働省の制度である、育児休業制度詳細はこちら。
育休でもらえるお金は、育休からの半年は産休と同じく休業前の賃金の67%、半年経過後は50%となります。
制度あらましはこちら↓
利用条件 | ・一歳未満の子供を養育している
・1年以上、勤務している ・雇用の継続を予定している(子どもが1歳半になる前の前日までに雇用契約の終了が明らかになっていない) ・週の所定労働日数が3日以上 |
期間 | ・1年(保育園などに入れないなど事情がある場合1年半⇒さらに2年まで延長可) |
受給額目安 | ・育児休業給付金(休業開始時の給与の約67%~約50%が支給) |
その他経済的支援 | ・厚生年金や健康保険料などの社会保険料が免除 |
育休はいつまでとる?
基本は一年間の育休ですが、保育園に入園を希望しているにもかかわらず入園が決まらない場合は、最大2年まで延長が可能です。(保育園の申し込みをしていることが条件)
小さな子供とはできるだけ長く過ごしたいと思うママも一定数いるため、最大2年の育休を取りたいと考える方もいるかと思います。
しかし第2子の出産や、その後のキャリアを考えると、2年間育休をまるっととっていいものか…どのタイミングで復帰をするのか…頭を悩ますママも少なくありません。
育休から早めに復帰したい人は、こちらの記事が参考になります。→育休から早めに復帰?ママの体調とキャリアプランが決断のポイントに!)
悩ましい二人目のタイミング
特に、『今回一人目の育休⇒二人目を出産してまた産・育休を!』と考えるママにとっては、第一子の育休からどのタイミングで復帰するかはとても重要なポイント。
赤ちゃんはいつ来てくれるか約束されているものではないため、計画通りにいかないかもしれないとはいえ、ざっくり計画を立てておきたいのが、女子ですよね~。
子育てとキャリアを考えるならお勧めは3歳差
マイナビニュースのアンケート結果によると、第一子と第二子の年齢差は、約7割が3歳差までという結果もあります。
私自身の肌感覚で恐縮ですが、ご相談者の家族構成や通わせる保育園や学校で知り合うお友達の兄弟年齢差も3歳差までが多いようです。
実際ウチも3歳差ですが、子育てとキャリアの両立を考えるなら3歳差がお勧めです。
3歳差の場合のスケジュールはこちら。
このスケジュール、お勧めの理由はキャリアにおいても子育てにおいてもメリットがあるということ。
メリットを一つひとつ見ていきましょう。
メリット①自分の体調を管理しやすい
出産&子育てを経験する前は、『子どもは双子か年子がいい!』と考えていた私。
なぜなら、手のかかる子供時代を一気に終えてしまうことで、早く仕事に復帰できると考えていたから。
…しかし、これが私にとってとんでもなく甘い考えだと気が付いたのは出産してすぐのことでした。
妊娠中もつわりだなんだで、体調は基本的に不調…。
『出産してそれも終わり~!』と思っていたら、授乳だオムツだと夜起こされ、これまた体力を奪われ体調は基本的に引き続き不調…。
そんなわけで、『これが双子の場合は二人分なんて…。もしくはこの状態で妊娠しようと考えていたなんて…』と30過ぎての第一子出産だったにもかかわらず、子育てに関する甘すぎる認識に我ながら恥ずかしい計画を立てたものだと思ったものです(笑)。
人生、色々と予定通りにいかないことも多いものですが、まずは自分の体調と相談するのはとても大切なことです。
*第一子の出産年齢がアラフォーの場合など、3年も待っていられない場合もありますので、その辺りは臨機応変に考えましょう。
メリット②子供の離乳食の進度を確認できる
赤ちゃんの食事はミルクか母乳が100%~始まりますが、半年前後から離乳食が始まります。
最初は離乳食&母乳やミルクで食事をとっていた赤ちゃんの食事が、離乳食だけになる時期は一般的には1歳半頃と言われています。
『できるだけ母乳で育てたいなぁ~』という希望があったり、一旦預けだすと保育園で過ごす時間が長くなることが不安と感じ『離乳食がある程度進んだタイミングで保育園に預けたいなぁ~』と考えるママであれば、それを基準に二人目の子どもを出産する時期を考えるのも一つの選択肢です。(意見が分かれるそうですが、妊娠すると母乳をやめるよう医師より指示がある場合がありますので、第二子のタイミングをあまり早めすぎると強制的に断乳することになるかも)
ただ、1歳時の保育園入園のハードルが高く、0歳で入園した方が保活的により有利なこともありますので、各自治体の園児募集状況をご確認ください。
メリット③5歳差以内の兄弟姉妹は一緒によく遊ぶ!
子どもを複数産んでよかったと思うのは、子ども同士が楽しそうに遊んでいるのを目にした時。
やっぱり大人が入った時とは違う遊び方をしていますし、何より長時間(何が楽しいのかは不明)盛り上がっています。
勿論ケンカもありますが、それも大切な人生勉強。
年の近い兄弟がいてよかったなぁと思います。
他のママの話や自分の経験から見ても、5歳以上離れると一緒に遊ぶというよりも、上の子が下の子をお世話するニュアンスの方が強くなるよう。(私には8歳差の妹がいます)
大人の5歳とは比べ物にならないくらい、子どもの5歳差には大きな差があります。
私見ですが、兄弟姉妹を一緒に遊ばせたいと思うのであれば、5歳差以内がお勧めです。
また、性別にもよりますが、洋服やおもちゃもお下がりを使いまわししやすいのが、年齢の近い兄弟のメリットです。
メリット④一旦復帰することで、自分のキャリアを完全に失う可能性が減る
時に、育休を取っている途中で妊娠し、そのまま復帰せず、2回目の産休⇒育休に突入するママがいます。
そうすると、1歳半まで育休を取った場合、約3年、キャリアに関するブランクがあることになります。
会社の制度で子供一人につき3年育休を取っていた人は、6年近ブランクになるケースもあります。
職種にもよるかもしれませんが、動きの速い現代において、この3年や6年のブランクは将来のキャリアにおいて大きな影響があるケースも少なくありません。
復帰後、『自分がどのように働いていきたいか?』『どれくらいの収入が必要になりそうか?』によって働き方も変わってくるかと思います。
しかし、ある程度フルタイムでやっていきたいと考えるのであれば、1年半後~2年以内には一旦復帰し、しばらく働いた後、第二子の産休や育休に入るのがキャリア形成には理想的と考えます。
3歳差の子どもの注意点!入学が重なり、物入りな年も
いいことばかりのような3歳差兄弟ですが、FPとして注意して頂きたいことも。
それは、子供の入学時期が重なること。
3歳差の二人の子供がいる場合、中学・高校に同時に入学、高校、大学に同時に入学…ということになります。
ご存知の通り入学時期には塾代や受験費用、入学金などの出費がかさむもの。
前もってしっかり準備しておくことで、解決できるものも多いため、物入りな時期に換金できる形の貯蓄方法を選択し、事前に準備をしておきましょう。
『子どもが生まれたら学資保険!』という方もまだいらっしゃるようですが、特に最近の保険商品は貯蓄には全く向きません。
まとめ
子供の成長のこと、
自分の体調のこと、
自分のキャリアや収入のこと、
保育園に入りやすいタイミング…。
保育園事情によっては、必ずしも自分に合った都合での復帰とならないこともあるかもしれませんし、考えるポイントが多くあるので、時には優先順位をつけて決断していくことも大切でしょう。
しかし、全ての項目(子育て、体調、キャリア)をバランスよく考えた時にお勧めしたいのは、
- ・育休を1年~2年未満(目標は4月に1歳児で入園)
- ⇒仕事復帰し半年~1年くらいしたところで妊活
- ⇒復帰2年目~くらいで第二子産休・育休へ
二人の子供を考え、自分のキャリアも継続していくなら、第一子と第二子の年齢差は3歳差がベスト!と考えます。