2021.05.25(Tue)
【比較】二人目出産!『育休の連続取得』VS『育休→時短勤務→育休』だったら、どっちがいいの?
ライフプラン働き方改革…ということで、ママの働き方も多様化が進んでいます。
子供が一人であれば、アラフォー出産ママであっても『勢いに任せてなんとかしちゃえ!』と子供に手がかかる時期でも乗り越えてしまえたりするかもしれません。
しかし、二人目、三人目の出産…となると、働き方や育休の取り方によって受けられる社会保障は違ってきます。
どんな働き方やキャリアを望むかで、あなたにとっての最適な選択は違ってきますが、
- 子供二人目を産んだ後は、仕事するにしてもゆる~く働きたいママ
- →第一子出産後そのまま妊娠してさらに育休を取る『育休の連続取得』がお得
- 子供二人目を産んだ後、仕事と子育てを両立しながら会社員を継続したいママ
- →第一子出産後は時短勤務で復帰し、二人目でも産休・育休を取得後また時短復帰後、フルタイムへ。社保制度の恩恵を受けつつ生涯年収をUPが最適!
という基本は知っておきましょう。
この記事では、二人目の出産を考えた場合、目指すキャリアによって『どのような育休の取り方や働き方が最適か?』出産後の収入と社会保障の両面から考えます。
育休の連続取得のメリット・デメリット
育児給付金を最大限受け取れる可能性大
『自分のキャリアはあんまり重視しない、むしろ、ゆる~く働いていきたい』
そんなママだったら、収入云々よりもより有利な形で社会保障の恩恵を得ることに興味があるかもしれません。
社会保障を最もフル活用できるのは、育休の連続取得です。
つまり、一人目の子供の育休中に妊娠→復帰せずに二人目の産休&育休を取得するパターンです。
育休は(育休制度について詳しくはこちら)基本的に1年ですが、保育園に入園できなかったことを理由に最大2年まで取得可能です。
…うん。確かに『産後10カ月くらいで第二子妊娠発覚!』なんてことになれば、連続取得は十分可能ですね。
二人子供を産む場合、この連続取得が、もっとも育児給付金を沢山もらえるパターンとなります。
なぜなら育児給付金の計算基準となる賃金は、第二子出産時であっても第一子で産休を取る前の賃金で計算されるからです。
実はこれ、時短で一度復帰してしまうと、そうはいかないんです。
時短の場合、時短で賃金が下がってしまうことが多いため、連続取得ほど多くの育児給付金をもらえないことになります。
つまり、いったん時短で復帰→再度育休に入るパターンだと、第二子の育児給付金が第一子の時に比べて少なくなってしまうことが多いのですが、育休連続取得であればその心配はないということ!
さらに、育休中は社会保険料は免除されているけれども、納めた期間として取り扱われるため将来受け取る年金減少の不安もなし!
まさに社会保険の恩恵をフルで受けている形となります。
※通常、育児休業給付金を受け取るには、育児休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12ヵ月以上あることが条件ですが、育休の取得などやむを得ない理由があるときは、「育児休業開始前2年間」が「最長4年間」まで緩和され、第一子産休前の賃金基準での給付金が受け取れるため、このような結果になります。
ママの産後のキャリアパスは大丈夫?
給付金はもらえるし、年金も減らない!
まさにバラ色に見えるこのパターンですが、いいことばかりではありません。
一番大きな懸念は、長期会社を離れることで、ママのキャリアパスに悪影響を与える可能性が高いことです。
連続で育休を取るということは、3,4年間は会社員として働いてはいないということ。
今のように変化が激しい社会では、これはかなりの痛手です。
やりがいのある仕事や収入が上がるような仕事に就くことは難しい可能性が高く、これがママの生涯年収に大きな影響を与えることになります。
また会社によっては、人員不足のため歓迎されないケースもあり、現実的に取得しずらい雰囲気になる勤務先もあると考えられるためご自身の状況を確認してみましょう。
時短勤務はキャリアの継続のしやすさと年金面でメリットあり
キャリアも程よく目指すママによく選択されるのが、第一子育休後、時短で一旦復帰し、第二子の出産時に再び産休育休を取るパターン。
実は保育園ママに多いのはこのパターンです。
実際のところ、時短で復帰してみたのはいいものの、2時間分の賃金が下がるし、育休の頃は免除されていた社会保険料は引かれるので、『あれ?働いているのに、育休の時とあんまり手取りが変わっていないのでは?』という悲しい気持ちになるママも少なくありません。
子供も小さくてまだまだ子育て大変なのに、こんな状況。
ここで本当に復帰する必要があるのか?
そう思ってしまうママもいるでしょうが、それでも復帰する理由はあります!
それは、将来のママのキャリアの選択肢を残しておくためです。
ここは日々の感情に流されず、少し先…自分の生涯年収について考えてみましょう。
連続で育休を取って5年職場を離れてしまっては、歳は違えども新人と同レベルのスキルしかないでしょう。
そこから自分のキャリアプランを描こうと思っても難しい上に、選択肢は狭まるばかり。
もちろん生涯年収は大きく下がります。
それであれば、時短で手取りは大きく変わらないとしても、復帰して仕事の勘や職場での人間関係を取り戻しておくことが、中長期でのあなたの収入、ひいてはあなたの生涯年収にとってプラスになる可能性大!のはずです。
…人生100年。
今アラフォーの女性だったら、定年65歳ってできない世代かも…とうっすら気が付いている人も多いでしょう。
実際に、長く働きやすい制度が政府によって着々と新設されています。(詳しくはこちら)
長い人生を想像してみた時、仕事をどの程度やっていきたいか?
もし、それなりに充実したキャリアを築きたいのであれば、いったん時短での復帰はマストです。
ちなみに、年金に関しては、時短で賃金が下がったとしても特例措置で産休以前の賃金で年金が計算されるような仕組みがあります。詳しくは時短ママのためのお得な特例制度でご確認ください。
まとめ
ママであれば、育休に入るときに『一体いくら受け取れるの?』といった社会保険面での損得が気になるのは当然です。
実際、短期的にあなたの金融資産にも影響があるでしょう。
でも中長期的に考えた場合、あなたの金融資産やライフプランに最も影響があるのは、決して社会保険における損得ではありません。
あなたの将来の資産に対して、最も影響が大きいと考えられるは『あなたの生涯年収』!
で、この生涯年収の大きな分かれ目となるポイントの一つが、まさに第一子出産後の育休をどのようにとるか?にかかっています。
出産後のあなたがどのように働いていく予定なのか?
- ゆったり働いていきたいのであれば、社会保障をフル活用が最適!
- →でも生涯年収は大きく育たないでしょう。
- キャリアの選択肢を将来の自分に残してあげるのであれば、いったん時短復帰!
- →復帰したては、育児と仕事で忙しいのにもかかわらず、育休の頃と手取り変わらず切ない思いも…
ココを踏まえて、あなたにとって最適な決断をしてください。
ちなみに、育休を一年未満で切り上げるキャリア志向のたくましいママにはこちらが参考になります。