2024.09.19(Thu)

【住宅ローン金利上昇】繰り上げ返済する予定なら、ここをチェック!

ライフプラン / 住宅

この1年くらい『FP年間サポート中の方からいただく質問トップ3』の内の一つは、『私の住宅ローンの金利、上がったらどうなりますか?』という質問がランクインします。

ついこの間まで、住宅ローンの固定金利と変動金利の違いやリスクを説明しても多くの場合で『変動一択!』だった方も多かったのですが、最近は一部を固定にしたいなど慎重な姿勢がうかがわれます。

 

また『予め繰り上げ返済を考慮したライフプランの作成を見てみたい!』という依頼も確実に増えていて、改めて『繰り上げ返済においての注意事項』をまとめてみることにしました。

注意事項①ライフプランに影響がないか?

まず確認したいのが、繰り上げ返済が自分のライフプランに影響をどのように及ぼす可能性があるのか?

 

繰り上げ返済すると、多くの場合で減るのが手元の流動資金

当面の緊急予備資金がある状況であっても、将来的に子どもの進学等で一定期間の貯蓄がしにくくなるケースも少なくありません。

そんな折に、緊急予備資金(生活費の約6ヶ月分)を含めた手元の現金を大きく減らしてしまい、本来崩したくない運用資産や保険を崩す羽目になってしまうことがあります。

 

これはライフプランを作成して事前に確認しておけば、簡単に回避できたこと。

『繰り上げ返済に充ててもいいお金がいくらなのか?』そして、『運用に回していいお金がいくらなのか?』をライフプランを作成し数字として事前に確認しておきましょう。

 

『無計画に住宅ローンの繰り上げ返済をしすぎて、運用を途中で崩さなくてはならなくなった…』というのはあまりにも残念です!

注意事項②諸費用は保証料型か事務手数料型か

住宅ローンを組む時に、どの金融機関にするか…悩まれる方も多いと思いますl。

一般的によく注目されるポイントは、諸費用や金利の安さ!

 

もちろんそれも正解なのですが、本当にそれだけでいいのでしょうか?

 

もし繰り上げ返済を前提の借り入れをするのであれば、ぜひ注目していただきたいポイントが『諸費用が保証料型なのか事務手数料型なのか?』です。

諸費用の中でも最も大きなウェイトを占める保証料型や事務手数料ですが、両方が同時にかかるわけではなく、選ぶ金融機関によってどちらかがかかります。

傾向としては、ネット銀行の場合は事務手数料として、都市銀行などは保証料として設定している場合が多いです。

 

この二種類の手数料は、どちらを選択しても借入金額に対して2.2%くらい(5000万円借入であれば110万円…結構大きい金額です!)で設定されています。

この二つの手数料、同じ率とはいえ違うところも多々あります。(詳しくはこちら⇒外部のサイトへ

詳しい違いはここでは取り上げませんが、もし繰り上げ返済を予定しているのであれば絶対に見過ごせない違いもあります。

それが、繰り上げ返済した時にその手数料が戻ってくるか、戻ってこないのかの違いです。

 

保証料型の方は、繰り上げ返済をした際戻ってくる設計となっていますが、事務手数料型は戻ってきません。(※どの程度戻りがあるかは各金融機関で違いがあります)

予め繰り上げ返済をする予定で住宅ローンを借りる方は、ぜひこの点も考慮して借り入れをしてください。

注意事項③繰上返済の手数料の有無など

あとは基本的なことではありますが、繰上返済の手数料がかからないか?少額から簡単にできるか?などがポイントになってきます。

特に最近は、『積立運用ももちろんするけれど、繰上返済の実行も同時並行で計画的に行いたい』と考える方も増えています。

手軽に無料で繰り上げ返済出来るかどうかは、より重要なポイントとなってくると考えています。

まとめ

『安い金利で住宅ローン借りて、どんどん運用に回すべし!』という考えもありますが、『金利の上昇の影響』とは恐ろしいものです。

 

同じ利率の上昇でも、運用資産にプラスに働き『3%の運用で資産が20年で1.5倍に増えた!』という局面では嬉しいものですが、『住宅ローンの変動金利が上昇して、当初の返済金額の1.5倍になった』となってしまった場合においては、笑えない将来も十分あり得ます。

 

NISA制度が始まり資産運用を新たに始めた方も多くいらっしゃいますが、運用益の複利効果を実感するには10年近くの運用期間があることが望ましいとされています。

継続的に運用ができるように、そして希望とするライフプランの実現につながるように守りも攻めもしっかり実行していきましょう!

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