2023.09.21(Thu)
見送る?高すぎるマンション。住宅購入のタイミングで迷ったら。
ライフプラン / 住宅引き続き上昇が著しいマンション価格。
特にここ10年(現在2023年)の都心のマンション価額においては、1.8倍に上昇するなど住宅購入事情は一昔前とは大きく様変わりしています。※参考:ニッセイ基礎研究所「新築マンション価格指数」でみる東京23区のマンション市場動向(2)
先日も『住宅買えますか?』というご相談を受けたのですが、中古のマンションが80㎡で15,000万超!(桁は間違っていません笑)
都内でも人気なエリアでのご購入希望とはいえ、マンション価額は『かなり上がってきてるなぁ~』と印象を受けています。
…さて、このマンション価額。
数年後に買いたいなぁ…なんて思っていた人でも、ここまで上がってくると、ちょっと迷いが出てくるのも当然のことです。
『高いし、見送る!』がよいのか、それとも『これまでより高いのは分かっているけれど、ライフプラン的に良いタイミングだから購入を検討したい。』という気持ちを尊重するのか…なかなか難しい局面にいると思っています。
さらに固定金利はもう上がり始めていますが、変動金利も将来的に『金利の上昇の可能性』が現実味帯びてきていることが、判断をより難しくしています。
全ての人に対して『正解は一択でこれ!』…とはいかないですが、このような時にライフプランを作り長期的な視点で人生全体を俯瞰してみると、見えてくることがあるのでお勧めです。
今回は、
・働いている間は賃貸で過ごして、老後に家を買うパターン
・働いている今、(ここ数年)で購入してその後一生住むパターン
※住宅ローンを組んで購入することとする
で迷っているケースをモデルとして考えてみたいと思います。
住宅購入のタイミングで迷った時は、以下のポイントから考えてみましょう。
現在の家賃はいくら?
まずは現在の家賃がいくらなのか?
社宅なのか、自分で借りているのかによって、家賃に対する自己負担はかなり違ってきます。
賃料は、掛け捨ての保険のようなもの。
資産として戻ってくることは、ありません。
もし、家計において25~30%以上の負担になっている家賃であれば、ライフプランにおける影響はかなり大きいです。
ここでの家賃支出が大きくなると、その分支出が増えるので、最終的には将来購入できる住宅の価格は一般的に小さくなります。
つまり、現在購入できる家の方が、将来、老後などに購入する家よりも予算的に余裕があると言えます。
今後の住宅価格はどうなりそう?
専門家であったとしても、今後の住宅価格がどのように変化しそうかを言い当てるのは難しいものです。
特に、地方においては人口減少や空き家の増加の問題もあり、不動産価額において楽観的な将来を描きにくい人もいるでしょう。
ただし、外国人に人気があるエリア、例えば、東京や京都の一部エリアやニセコなどはこれからも上昇していく、もしくは下がりにくそう…と考える人も多いでしょう。
自分が住みたいエリアが、将来的に資産価値が崩れにくいと考えるのであれば、なるべく早めに購入しておいた方がメリットがあるかもしれません。
特に価値が上昇すると考える場合は、ローンを組めて大きな予算が住宅で使える時期に購入しておいた方が自分の要望に合う物件に出会いやすいです。
住宅購入を先延ばしするのなら…
色々検討した結果、『やっぱり今は決められない!』ということで、住宅の購入を先延ばしする人もいるでしょう。
そんな時に代わりにぜひやっていただきたいのが、資産運用です。
ここ数年で、物価もそして住宅価格も大きく上昇しましたが、今後もこのペースが続くのか、はたまた下落するのかは誰にも分かりません。
ただし、住宅価格が高騰してしまった場合、コツコツ貯金していただけでは欲しい物件に全く手が届かない…という悲劇は十分起こりえます。
『今は買わない』…と決めたのであれば、『将来の選択肢を増やすため』に資産運用を始める、住宅購入を目的として運用額を増額するといったことは、セットで考えておく必要があります。
まとめ
今回は、最近目を見張る不動産価格の上昇によって、住宅を購入するタイミングに迷ったら…という前提で、考え方のポイントをお伝えしました。
実際には、人生に必要なのは不動産だけでなく、教育費やら生きていくための生活費やらがかかってきます。
住宅にかけられるお金は、その人その人によって全然違ってきますので、勿論そこを考慮して検討していくべきではあります。
ですがまずは、
・賃料がライフプランにおいてどれくらいの負担になるのか?
・購入したいと考えるエリアの不動産の価値が将来的にもありそうか?
というところを軸にして考えてみてください。
最終的な決断をするにあたっては一番良いのはライフプランの作成ですが、ご自身で考えたい場合のご参考になれば幸いです。
作成される場合は、
①ライフプランを作成
②中長期のお金の流れを確認
③それぞれのタイミング(高いと感じる今なのか?それとも子育てが終わったタイミングなのか?)で購入した時を比較
…その上でどのタイミングにするのかを選んでいくのがいいのではないかなと思っています。