2021.04.06(Tue)
家計の赤字に気づけない!?その積立、預金崩してやってませんか?
ライフプラン / 貯蓄『毎月積み立てています。確定拠出年金だって、つみたてNISAだってやっています!』
やれることはやっているはず…そんなしっかりものアラフォー出産ママも多いでしょう。
でも、あれ!?
気が付いたら『実は貯畜ができていないのでは?』という状況に陥っている人は少なくありません。
その理由の多くは、学費、車、住居費などの支出など日常的ではない支出が本来の収支を見えにくくしていることそして、複数の積み立て方法を利用することで、全体の貯蓄額が見えにくくなっていることが原因です。
特にアラフォー出産ママの場合は、教育費や住宅関係の支出が重なることも多く、全体像が見えにくいもの。
また、確定拠出年金やつみたてNISAなど様々な貯蓄方法で貯蓄しているしっかり者であればあるほど、『積立している』という事実に甘んじて、『実は収支がマイナスになっている』という事実の発見が遅くなってしまうこともあります。
- ・1年に一度は必ず貯蓄額全体の確認をすること
- ・収支がマイナスになっていたら、必ずライフプランを作成すること
の2点を抑えて、将来にわたり破綻しないライフプランニングを目指しましょう!
気が付いたら貯金できてない!?
マネーフォワードをはじめとする家計管理アプリは続々登場していますが、そんなアプリを使っていてもなかなか貯蓄がうまくいっていないママもいます。
また、『積立をやっているから貯蓄できている』と思っていても、実際には積み立てのために貯金が崩されていて、収支がマイナスになっているママもます。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
全体の収支が見えなくなりにくい原因は、大きく分けると2つあります。
原因①特別支出に甘えすぎている
一つは、私たちの支出が日々日常の支出とそうでない支出に分かれているためです。
支出の種類は大きく分けると3つあります。
- ・毎月出るもの(生活費)
- ・毎年出るもの(決まってする旅行など)
- ・一定の期間や頻度で出るもの(教育費や車の購入など)
人生には様々なイベントがあり、私たちの収支は毎年違います。
『今年は○○があったから、支出が特別多かったからマイナスだな』そんな年もあるでしょうが、その『特別支出』の存在自身が収支全体がプラスなのかマイナスなのか?分かりにくくしている原因の一つなのです。
収支がマイナスの年があったのであれば、その中での特別支出の割合の把握はしっかりしておきましょう。
また学費のように複年数の間発生する支出は、ライフプランに与える影響も甚大です。
『特別支出』がライフプランを破綻させてしまわないか、確認しておきましょう。
原因②お金の在処が分散しすぎている
今は積み立て方法もたくさんあります。
iDeCo、つみたてNISA、預金、保険…
節税効果を狙って、月々の積み立て手段を複数駆使しているママも多いでしょう。
でもこの事実が、収支の状況を分かりにくくしている原因2つ目です。
全体で一体どれくらいの資産があるのか?
年間、どれくらいの貯蓄ができているのか?
分かりにくくしているのです。
時には、意図に反して現金が積立に充てられているだけで、資産自体は増えていなかったりマイナスだったりすることもあります。(本人は積立分は少なくとも貯蓄できていると勘違いしていたりする)
貯蓄額はできれば毎月チェックしたいところですが、毎月の確認が苦手な方は、最低でも年に一度は昨年同時期に比べてどのくらいの増減があるかを確認しましょう。
家計簿ならぬ、貯蓄簿をつけるんです!
貯蓄簿について、詳しくはこちらでも書いています。
貯金できていないと気づいたら、ライフプランの作成は必須
もし積み立てしているにもかかわらず、実は貯蓄できていない場合はこの時点で気が付くはずです。
残念ながら、『積立しているのに、資産が昨年より減っている!』という結果になった場合は、まずはライフプランを作成しましょう。(支出を減らしたり、運用を考えるのは二の次です。)
理由は2つあります。
理由①今だけの問題かどうかを正確に知るため
あなたは、もしかしたら育休中かもしれません。
手取りが以前に比べて減ってしまったことが原因で、一時的に支出が収入を上回っているだけかもしれません。
また、もしかしたらあなたの場合は、子供が私立大学に通っている時期かもしれません。
その4年間だけ例外的に収支がマイナスであるのであれば、大きな問題ではないかもしれません。
いずれにしろ、単年度や数年間のマイナスが大きな問題なのかどうかは、中長期のスパンで資産状況を把握できるライフプランを作成してみないことには、判断がつかないことが多いのが現実です。
そして、単年度の収支マイナス現象は、一時的なものであってライフプラン全体のワンシーンにすぎないのか、それとも人生の収支自体がマイナス(破綻)してしまうような大きな問題なのかの答えは、中長期の収支を俯瞰できるライフプランの中にあります。
積立しているけど、実は収支はマイナスだった…そんなママは、必ずライフプランを作ってそのマイナスがどの種類のものなのか(致命的か一時的か)を確認しておきましょう。
理由②改善策の幅を広げるため
もしも、致命的なマイナスである場合は改善が必要です。
ライフプランを改善するためには、大きく分けると3種類の方法があります。
- ・収入を上げる(長く働くことを含む)
- ・支出を減らす
- ・運用を始める(よりリスクの高い運用に切り替えることを含む)
改善方法の種類は大別すると3種類しかないのですが、その3種類の中にはそれぞれ沢山の改善案あります。
そして、『どの方法をどう使うと、どのような効果があるのか?』までの改善案を具体的にシミュレーションするためには、ライフプランの作成が最適です。
例えば収入を増やすのであれば、単純に働く期間を延ばすのか?、副業での収入を目指すのか?年金を後ろ倒しにして増やした方がいいのか?
支出であれば、抑えるのは生活費なのか?子供の進路の変更なのか?奨学金を選択肢に入れることなのか?
運用であれば、どれくらいの利回りを目指すべきなのか?そもそも貯蓄方法自体を見直す必要はないのか?
など、ライフプランを作成することで具体的かつ現実的な解決案とその効果が確認できます。
※FP協会のサイトではライフプランシミュレーションができます。
まとめ
住宅や車の購入、こどもの進路によって、単年度の家計の収支がマイナスなることは、決して珍しことではありません。
でも、だからといって、それを『特別な支出があったから』という理由で放置しすぎると、取り返しのつかない事態につながりかねません。
年に一回でいいんです!
必ず年間の貯蓄額、資産全体の確認をしてください。
そして、マイナスが続くようであれば、必ずライフプランを作ってそのマイナスが破綻へ続くマイナスなのか?一時的なもので問題ないものなのかを確認しておきましょう。
家計の管理もライフプランも、単に記録をとったり、現状を把握したりすることが目的ではありません。
この現状を踏まえて、どう改善していくか?
そのヒントを得るために必要なツールであると考え、せっかく取った家計の記録や作成したライフプランを最大限に活かして下さい。