2020.08.11(Tue)
小1の壁。知らずに後悔・退職に追い込まれないような事前準備が大切!
教育費・子育て保育園卒園、そして小学生へ。
小学校になったら、なんとなく『これからはどんどん楽になっていくのでは…?』と楽観的に考えているママもいるかもしれません。
でも…お伝えしづらいのですが…。
その期待は、『実は甘かった!』…とすぐに気が付くはずです。
というのは、働くママにとっての恐怖、『小1の壁』が高く高くそびえ立っているからです。
知らずに小1の壁に直面して後悔しないように、事前に心の準備と打てる手は打っておきたい方のページです。ご参考にしてください。
※ここでは一部筆者が在住する東京都文京区の情報を基にお伝えしている部分もあります。自治体によって違いがありますので、ご注意ください。
基本姿勢としては、
小学校は共働きの事情には一切関係なく動いている
という前提を忘れないように。
仕事を続ける場合は、
- 子どもの居所を『早めに確保』と夫婦の協力が不可欠!
- 子どもの安全を確保するための策は必ず講じる!
ことを肝に銘じましょう。
これが子供も安心できる生活→結果として、親も安心して仕事できる環境づくりにつながります。
いわゆる小1の壁とは。
共働きママなら馴染みある言葉『小1の壁』ですが、一般的認知度は実はそれほど高くないようです。(確かにメディアで取り上げられる回数は待機児童に関するものより少ない/著者私見)
小1の壁とは、『小学校1年生に進学することによって、保育園時代に比べて共働き両親が働きにくくなる諸問題』を指します。
それは子どもの預かり時間の変化に始まり、『共働きの夫婦』に対する視点ゼロ(保育園と比べて)の小学校でのカルチャーショックを含め、内容は多岐にわたります。
共働き夫婦が当たり前の保育園に長く在園していたママは、保育園のありがたみをかみしめることとなります。
例:
①保育園時代は19時15分までのお預かりが、公立の学童は18時半まで(文京区)
→場合によっては、子どもが一人で帰宅し鍵を開けて、両親の帰りを待っていなくてはいけないことに。
②保育園では毎日給食。でも学童では夏休みなど学校がない日はお弁当の準備が必須
→保育園にはそもそも夏休みなんてない。いつだって給食を出してくれた…。ママの負担がさらに増える
③保育園は働く親に配慮して、園でのイベントは厳選・土曜日に開催だったが、小学校では平日のイベントも時々あり。(運動会の雨天変更は、もれなく平日に)
→フレックスや有休、夫婦での協力がないと厳しい
という状況により、共働きのどちらかが仕事を時短勤務にせざるをえなかったり、時に退職が必要だったりという事態も。
夫婦でキャリアの形成を目指す場合、ここでつまづかず、乗り越えていける手を打つことが大切です。
今や保育園より入りにくい? 公立の学童保育。
保育園に通う条件として、フルタイムが必須のエリアに住んでいる場合、『まさか学童がダメってことはないでしょ』と思うママも多いと思います。
しかし、自治体によっては(少なくとも筆者の住む文京区)希望する公立の学童に通えず、自宅から離れた学童に通うことを余儀なくされている人も。
この事実には少なからずショックを受けました…。
『保活ならぬ学童活?…この受け入れ先問題、もう、おなかいっぱいですけど…』と。
文京区の場合ではありますが、保育園の入園査定はポイント制になっていて、査定基準が明確かつ数値化されて、対策が練りやすいのです。
しかし、学童の入室査定はポイントはあるのですが、それ以外の考慮されるポイントがかなりラフな感じで(査定項目自体が少ない)、『入室希望者が多い場合、実際どうやって入室を決めているのだろう?』となんだか曖昧な感じがします。
そのため、入室のための事前対策が取りずらいと感じます。(あくまで文京区の場合。自治体によって査定ポイントは違います。)
保育園との大きな違い
預かり時間が短い
また公立学童の場合は、預かり時間も、保育園の時に比べて短くなるのが一般的。
最長で19時15分までOKだった保育時間は、18時半が最長となり、フルタイムで働くママは残業などは基本的に難しい状況になります。
たかが45分といえど、時間と闘う共働きママにとっては貴重な45分。
実際に18時半に帰宅することが難しい家庭では、子どもが18時半に児童館から帰宅し、自分でカギを開け、しばらく留守番させるようにしているご家庭もあります。
入学直後はなかなか一人では難しいことも多いので、事前に防犯関係に関する情報を子供に伝えたり、子どもとの約束事を作っておきましょう。
- 入学前に子供に伝えておくことや約束しておくこと
- ・防犯についての基礎知識(世の中には悪い人もいるということ)
- ・各自治体の見守り制度(文京区の場合子ども110番の存在)
- ・GPSの準備(居所確認)→うちが使っているのはBOT
- ・鍵の開け閉めの練習(紛失が無いよう鍵の重要性も伝える)
- ・鍵の紛失の時、緊急時の対応方法
- ・さみしさ対策(帰宅後は親の携帯に電話など)
- ・帰宅後の過ごし方(宿題は済ませておくなど)
長期休みのお弁当作りや宿題の手伝い
そもそも夏休みのような長期休みのない保育園に長年子供を預けていた場合、夏休みや春休みという子どもの長期休みは結構堪えます…。
まずはお弁当作り。
朝早く起きてのお弁当作りは、やはり大変です。
お弁当となると入れられる具も限られ、レパートリーの少ない私は当初困ることが多かった…。
(でも、お弁当の具をそれなりの量作っておくことで、夕食のおかずを作る手間が減ります!)
また、夏休みの宿題など親のチェックや指導が必要な課題もそれなりにあるため、休みの間はそこに時間がとられることも、しばしばです。
私立の学童の利用
そういった状況を鑑みてか、公立の児童館でなく一部エリアの私立児童館はかなり人気になっています。
子どもが卒園する数年も前から、最寄りの私立学童に予約を入れておくという手配をしておく人も珍しくありません。
人気の私立学童であれば、『当面ご予約はお受けしていません』なんていうことも。
ご自身の住まい近辺の学童受け入れ状況は早めの確認が功をなします!!
予約を早くから受け付けているところもあるため、早めに動ける人は早めに動きましょう。
預かり時間も21時や22時まで可能な施設も多く、帰りが遅い時もある共働き夫婦には強い味方です。
また私立学童と学校までの送迎サービスや、食事、施設内での習い事やイベント、徒歩圏内であれば習い事の送迎をしてくれる、英語環境での学童など、私立ならではのサービスも充実しています。
サービスは施設によって違うため、比較検討の上、見学→予約しておきましょう。
しかし費用もそれなりに…。
登録コースによりますが、週5日コースであれば月3万円~4.5万円の設定が多いようです。
3歳から保育料がただの状況に慣れていた世帯にとっては、結構痛い支出。
しかも公立学童は月1万円程度のため、価格帯はその3倍以上です。
子どもの成長に問題がない前提で、遅く帰ることで収入がどの程度変わるかなどの視点から、どちらがいいのか検討するのも一つです。
また、あえて公立学童を選択し時々ファミリーサポートなどのお手伝いを単発で頼みながら、支出を抑え将来の教育費を少しでも増やすというのもありですね。
どちらにしろ、長期的視点は欠かせません。
放課後のお預かりがある学校も
都内での公立小学校で80%以上の普及があるとされている放課後子ども教室。
参考:H26.8.11 放課後子ども総合プランに関する自治体担当者会議【資料5】
すべての子ども対象に、放課後子どもが過ごす場として学校の空いた教室や体育館を活用し、見守りや様々なイベントの取り組みをしています。(各自治体が民間に委託しているケースが多い)
費用も保険代だけ(文京区の場合800円)とお得に利用できます!
我が子が通う学校でも放課後子ども教室を設置があり、子どもも喜んで参加していました。
学童にも通っていた時期があったのですが、学童の限られた空間で遊ぶよりも、学校の図書館やグランドを使って自由に遊べる放課後子ども教室が好きだったようで、最終的には、学童に行くのをやめてこちらだけ利用しています。
ただ親として困るのは、学校行事の振り替え休日や夏休みのお盆2週間、春休み1週間などは放課後子ども教室もクローズしてしまうこと。
私は、たまたまある程度スケジュールを管理できるため何とか乗り切れていますが、毎日決まった時間に出勤しなければならない働き方の場合は、長期休み対策が必ず必要になります。
※娘が使用する放課後子ども教室では、毎年サービス改善のためのアンケートが実施されており、保護者の要望を伝える機会が設けられています。
おまけ:PTAなどの役員
特に『役員を歴任したい!!』という役員好きなママを除いては、一般的にはなかなか積極的な気持ちになれないこともあるPTAなどの役員仕事。
区立の保育園の場合、役員経験があるママも多いと思いますが、小学校でも同じように役員は存在します。
仕事の内容や負荷はそれぞれかと思いますが、大きく違うのは働くママ以外のママも勿論沢山いらっしゃるということ。
主婦からパート、フルタイムママとみんな様々です。
保育園の頃は『平日の日中はNG』という基本姿勢がある共働きママならではの共通認識があったかもしれませんが、『下の子が幼稚園にいる平日の午前中』の都合がつきやすいママだっています。
もしPTAの役員を引き受けるのであれば、その役はフルタイムで働きながら現実的にこなせそうなものなのかは必ず事前に確認しましょう。
ミーティングが頻繁にあって、それが、平日のど真ん中の時間帯に召集がかかってしまう役であれば、引き受けは現実的でない場合も多いです。
しかしPTAに関する情報は、特に第一子の時は取りにくいもの。
そんな時は、保育園ママで上のお子さんが小学校に通っているママから、どんな役があってどういう仕事なのかを大体教えてもらっちゃいましょう!
事前に役を把握しておけば、『知らなかった~』ということは避けられます。
個人的にお勧めなのは、一年生の時に何かできそうな役をやっておくこと。
気が進まない役員仕事こそ、早めにやってしまうと後々気が楽です!
役員の間は学校の先輩ママたちの話を聞く機会も増え、学校の様子がよく分かります。
【セーフティネット】なるべくご近所との連携を
多くの場合、平穏無事に日々を過ごすことが多いと思いますが、できれば準備しておいていただきたいのが、『緊急時の駆け込み先』。
たまたま親の帰宅が遅い日(自分がカギを空けなければいけない日)に、子どもが鍵を自宅に忘れたりなくしてしまったりして自宅に入れない…。
そんなとき、どうするか決めていますか?
多くの小学校では、携帯電話を持っていくことはできないため、子どもには親への連絡手段がありません。
ウチの場合は、まずは『管理人さんに相談』。
いらっしゃらなければ、同じマンションでお付き合いのある世帯お部屋『〇〇〇号室(お友達がいるお部屋)のお部屋をピンポンしてみなさい』と伝えています。
実際にお世話になってしまったこともあり、その時は本当に助かりました。
各ご家庭での『万が一のときどうする対策』は、お子さんと一緒に決めておけると安心です。
まとめ
『なんだか大変かも~』と思わせてしまったかもしれませんが、それもそんなに長くは続かないはずです。
個人的には、第一子が1年生の入学→夏休みまでは、慣れないことが増えて大変だと感じることも多かったのは事実ですが、2年生以降は親も子も慣れ、子どももだんだんしっかりしてくるので、1人でできることも増えます。
そして最後に。
『子どもの成長を見守り、安心できる生活を確保してあげること』は親の大切な仕事の一つです。
まずはしっかりココを整えましょう。
また『子どもにより良い教育環境を与え、望む進路を応援したい』と考えるママも多いと思います。
そして現実的な話ですが、その選択肢を増やしていくためには、やはり『収入』が必要になります。
『安全な環境』と『収入』。そのどちらが欠けてもいけません。
忙しいと、どうしても目の前のことに一杯いっぱいになってしまいがちですが、そんな時こそ賢く情報を集め、事前に準備できることはしておきましょう。
あくまでも長期的視点を忘れずに。
子育ても、資産形成に関してもこの『長期的視点を持って取り組んでいるかどうか?』がカギを握ると考えます。