2020.09.28(Mon)

晩婚・共働きの生活費。夫婦に合う分担方法は3パターンから選ぼう。

ライフプラン

晩婚だけに、周りに先に結婚した夫婦は沢山いたりするんだけど、意外に夫婦の生活費の相談や家計管理の相談をしにくかったりしませんか?

例えば、『長年働いてきた者同士で、晩婚→共働き夫婦となりました』という夫婦と、長年どちらかが専業主婦(夫)やパートで夫婦間で収入差が大きかったりする夫婦では、結構価値観や考え方が全く違う場合も多いです。

特に、それぞれが独身を長く過ごした場合の共働き夫婦だと、『自分で稼いだお金がの自分の自由になる』ことがスタンダードになっていて、『夫婦の生活費の管理の仕方』に戸惑うことも少なくありません。

 

しかし、共働きで二人で生活していく以上、家計の管理や生活費の管理を考える必要があります。

共働きの生活費の管理の仕方としては、3つのパターンがあり得ます。

  1. ①片方の収入で生活し、もう片方の収入は貯金
  2. ②割合を決めて、夫婦の生活費としてお互いに出し合う
  3. ③食費や住宅費など項目による担当を決めて、それぞれが出す

個人的に晩婚共働き夫婦にお勧めしたいのは②の夫婦で割合を決めて出し合うではありますが、夫婦の性格や目的によりマッチしているものを選択していくのがベストです。

 

そもそも生活費の定義って?

私たちは、日々色々なことに対して支出します。

食費や日用品に始まり、住宅関係費や旅行…。

 

では、そもそも生活費という支出はどこからどこまでを指すのでしょうか?

日々、ライフプランツールなどを作成する中で生活費を入力していますが、いわゆる基本生活費には以下が含まれていないのが一般的です。

  • ・住宅ローン
  • ・住宅関係費用(固定資産税、火災保険、修繕積立金、リフォームなど)
  • ・教育費(塾代などの学校外費用も含む)
  • ・社会保険料や税金 ・保険料(貯蓄性のもの含む)
  • ・投資信託やiDeCoなどの積み立て
  • ・車関係の支出(駐車場、車検代、車の買い替えなど)
  • ・旅行など非日常的支出

これら以外は一般的には基本生活費としてみなします。

正しい生活費の割り出し方

『生活費を教えてください』

そういうと、『食費が〇万円で、外食が〇万円…被服費は…』と思いだせる限りの項目と金額を伝えてくださる方もいます。

しかし、そうやって支出を追って生活費を割り出そうとするとどうしても抜けが出てきたり、感覚に頼ったりすることが出てきます。

そこでお勧めの1カ月の生活費の割り出し方は、

  • 手取り収入 - 生活費に含まれない支出(住居費や教育費や旅行などと貯蓄)÷12

で求めています。

このように生活費を割り出すと、必ずと言っていいほど言われるのが『いえいえ!そんなに使っていません!』というもの。

でも、仮に生活費をそんなに使っていないと主張するのであれば『もう少し貯蓄が貯まっていませんか?』ということになりえます。

そうお伝えすると、『いや、それ以上は貯まっていません…』という回答が出てくるので、何らかの形で支出されているのは確かなのです。

そういった細かい使途不明金も含め(細かいとは言えない金額の場合もあり得ますが…)生活費に入れていきます。

共働きの生活費の分担3つのパターン

お互いが働く、共働き夫婦。

夫婦二人の家計をどう管理していくのがいいのか?

分担パターンは大きく分けて3つありそれぞれのメリットデメリットがあります。

それぞれ目的に合わせて、どのパターンで生活費を補っていくのかを夫婦で相談しましょう。

パターン①:片方の収入で生活、もう片方の収入は貯金

このパターンは、主に夫の収入で生活し、妻の収入は貯蓄するというもの。

夫婦の一方が面倒くさがりや浪費家だったりして、どちらかに任せた方が家計全体を上手くコントロールできる場合にお勧めなパターン、また夫婦での収入差が大きい場合も採用されやすいパターンです。

メリット:家計管理の観点から言えば、管理しやすい

デメリット:家計情報の共有をしていかないと、不公平感が出てきたり、どちらかが無関心になったりしやすい

デメリットの具体例としては、生活費をコントロールしていない方のパートナーに『お小遣い、なんか少ない…』という不満が途中で出てきてしまったり、何かあった時に相談したくても『家計は任せているから』と相談自体にも乗ってくれにくくなってしまうことがあります。

資産形成は、マラソンのような長期的視点が重要です。

生活費の管理を資産形成のために考えたい場合は、対策として、夫婦で定期的に家計の報告や話し合いをし、情報の共有→互いに互いが家計を担っていく意識を育てていくことが大切になってきます。

パターン②:夫婦で割合を決めて、出し合う

収入からそれぞれが納得いく割合を『夫婦生活費として出し合う』やり方です。

夫婦共にバリバリ働いてきた期間が長い夫婦に、個人的にお勧めしたいパターンです。

特に夫婦間での収入や負担する家事に差が大きい場合は、金額でなく、割合で決めるのがポイントです。

メリット:公平感がある。夫婦生活費用以外のお金は自由に使えるため、自由度が残る。

デメリット:お互いが個人的に残しているお金が貯蓄されているか・使われているか分かりにくく、夫婦の全体の資産が見えにくい。

対策として考えられるのは、

対策①:夫婦のために出している金額の中からも、夫婦や家族が将来必要な金額もしっかり貯蓄していく→個人のお金はどのように使われようがライフプランに影響なし

という状況になるまで、それぞれの出し合う割合を高めるか

対策②:個人で貯めている(もしくは貯まった)資産も、定期的に報告しあう→夫婦の資産全体を見える化できる

のどちらかになります。

子どもがいる夫婦の場合は、対策①の採用がお勧めです。

確かに自分で使えるお金は減ってしまいますが、子どもの教育費など将来大きくかかってくるお金が予定されている以上、確実に夫婦の目が届くところで貯めていけるのが最大のメリットです。

パターン③:食費や住宅費など項目による担当制

最後は、食費や住宅費などすべての支出項目によって担当を決めて支出をしていくもの。

ご相談を受けてきた経験上、これが最も貯まらない可能性の高い分担方法です。

あんまりお勧めできる管理方法ではありませんが、強いて言うのであれば、『あんまり管理されすぎると仕事のモチベーションが下がる』というパートナーの場合、やむを得ずこちらの方法を採用し続けるケースもあります。

メリット:人によっては仕事のモチベーションをキープしやすい。

デメリット:貯蓄も共有しにくいため家計全体が見えない。それぞれが『向こうが貯蓄しているはず…』と思いお金が貯まりにくいことが多い。

これに関する対策は、夫婦共に支出は管理しないが、貯蓄額のみ管理すること。(夫婦共有の貯蓄だけでもOK)

家計簿ならず貯蓄簿をつける感覚です。

大体のお金の不安の原因は、『このままで将来お金が足りるの!?』というところ。

そして、このケースの場合、支出は管理しにくい…であれば、『家族にとって必要なお金が貯められているのかどうか?』を分かる形にしてあげることで、不安も和らぎ、資産形成に協力をしてもらえるケースも増えます!

まとめ

結婚生活が始まると、気になるお隣の生活費。

その気持ち、よ~く分かります。

分担の仕方は3つありますので、

  1. ①片方の収入で生活し、もう片方の収入は貯金
  2. ②割合を決めて、夫婦の生活費として出し合う
  3. ③食費や住宅費など項目による担当を決めて出す

その中でご夫婦のスタイルに合うものを選びましょう。

 

でも、これも知っておいてください!

生活費だけを知ったところで、それ自体はそんなに役に立たないということを。

 

実は私たち(特にアラフォーで出産したママ)にとっては、人生を経済的に破たんさせないために、それよりももっともっと大切なポイントがあるのです。

それは貯蓄率だったり、夫婦での資産形成するための仕組みだったりするのですが、時に、生活費の管理に夢中になりすぎて、本来の目的や大切なポイントを見落としがちになることもあります。

だって、『そもそも生活費が気になる』『生活費使いすぎかもしれない』『生活費を管理したい』という不安も、裏を返せば、『貯蓄ちゃんとできているか心配』『将来困らないお金を準備したい』気持ちの表れだったりするのですから。

『生活費の〇〇の項目の支出が、平均より多いようだ…』

そんなことにについて悩んだり反省したりするのは、あんまり意味はありません。

むしろ、貯蓄率やその方法にしっかり目を向けて貯蓄すべき金額を貯蓄し、残りは自由に気持ちよく使うというのが、精神衛生上もよく、結果的に楽しく資産形成できるコツだと考えます。

 

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