2021.04.17(Sat)
【子供のお金の教育】FPママの私見!『お金の使い方・管理』はキャッシュレスでは無理!
マネー教育娘が5年生になり家庭科の授業が始まりました。
教科書を見ると…ある!
確かに『お金』について学ぶところが、ある!(7ページだけど!)
欧米では当たり前になっているマネー教育ですが、日本でも2020年度から小学校で家庭科の授業が始まっています。
ママであれば誰もが気になる『子供のお金教育』。
生きていく上で必要な『お金』だからこそ、上手に付き合う術を学んでほしいと多くのママが望むでしょう。
子供のマネー教育に関しては、基本
・お金をうまく使い管理する
・お金を稼ぎご飯が食べられるようになる
という2つの視点から、子供に分かりやすくお金について伝えていきますが、今回は『お金の使い方・管理』面での話をしていきます。
子供にお金のことを伝えるには、座学ではなく実体験で!
大人になったときに『そういうことか!』と線につながるような沢山の『点』を、日常の生活の中ので伝えて、経験する機会を作ってあげましょう。
お金の教育はいつから?
これに正解はありません。
基本的には、子供が興味を持ち始めたときに始めるのがベストです。
個人的には数字の概念が分かり、簡単な足し算引き算ができるくらいの年齢(年長さん以降)が理解に無理がないと思っています。
日常生活でママができる!お金の教育
教育①現金で子供に買い物を経験させる(目安5歳以降~)
『実体験』だから買い物を理解しやすい
現金を使って買い物をする機会は、コロナウィルス蔓延後かなり減ってしまいました。
今後もキャッシュレス化がどんどん進む世の中に変わりはないのでしょうが、やはり初めてのお買い物を子供に経験させるのであれば、『現金』がお勧め。
子供にとっての『実体験』は、言葉で話すよりも何倍もの効果とインパクトがあります。
『買いたい物やサービスをお金と交換する』という事実を分かりやすく理解するための機会・経験が、現金を使った買い物と考えてください。
キャッシュレスで『ピッ!』となったら、何かが手に入っていた…という経験だけでは、『お金とモノやサービスを交換している』という実感に乏しいものです。(大人でもそういう傾向あり)
『お金ないならカードで買えばいいじゃん』と将来子供に言われ→カード破綻しやすい大人になってしまいかねません。
現金での買い物を習慣化させる必要はありませんが、『買い物ってどんなことなのか?』がちゃんと理解できるようになるまでは、現金での買い物の経験を積んでみましょう。
予算の中で買い物する練習
また手元にある現金で買い物をすることは、予算の中で買い物をする練習になります。
例えばスーパーでママが食材と一緒にお菓子を買うこともできますが、あえて100円を持たせた駄菓子屋のようなお店に子供と一緒に行って買い物するのがその一つです。
『子供に100円以内だったら好きなだけ買ってもいいよ。』という風に予算を設定して、あとは子供の自由に買い物させてみるのは、『予算内のお買い物』としてよい経験になります。
子供は『100円』という予算の中で、欲しいものを一生懸命考えるはずです。
そしてこの積み重ねが、欲しいものがたくさんあっても我慢する気持ちを育てたり、将来、収入に見合った生活を継続できる大人への成長につながります。
次のステップは、買い物に慣れてきてから。
買い物に慣れてきたら、その100円は必ずもお菓子を買わなくていいルールにしてみてもいいでしょう。
一部貯めて、何か欲しいものに使ってもいいという選択肢を与えれば、『欲しいものがあるときは貯める』ということを実体験から学んでいけます。
また副産物として
・分からないことは、お店の人に聞けるようになる
・暗算が鍛えられる
ことも期待できます。(実体験より)
※予算内の買い物は、簡単な足し算ができるくらいのお子様にお勧めです。
※近くに適当なお店がない場合は、お店屋さんごっこでもOKです。
※100円に慣れてきたら、『110円まで大丈夫だよ』など少し計算を複雑にしてみるのもいいですね。
キャッシュレスは後からでもOK(目安:10歳以上)
現金での買い物経験が慣れてきたところで、キャッシュレスでの買い物にも挑戦していきます。
デジタル化が進み、今後現金を使う機会はどんどん少なくなるでしょうから、世の中にはたくさんの決済方法がある事実やその方法も教えていきべきです。
その時、以下の2つについても同時に伝えていきます。
- ①決済方法によってポイントが貯まること(クレジットカードなど)
- ②キャッシュレス決済は、大人でもお金を使っている感覚がマヒしてしまいがちになること
私はFPとして継続的にサポートさせていただいている顧客も多くいますが、実は、ここ数年気になることが起こり始めています。
それは、これまで支出をうまく管理できていた人が、カードの使い過ぎに陥ってしまってい想定外に支出を増やしたり資産を減らしているケースです。
『元々そういう使い方しかできない』というわけではない人にもかかわらず、キャッシュレスでより気軽に決済できることによって、お金を無意識のうちに使いこんでしまっている…これって本当に怖いですよね。
その結果、リボ払いに頼ったり、資産を取り崩して返済に充てたりする事態に陥っているのです。
これまで買い物慣れしていた大人でさえも、陥ってしまう罠。
実際にお金を使うと減るという感覚は減っているという記事もあります。(日経電子版へ)
キャッシュレス決済を始める子供には、『キャッシュレスだとお金を使っている感覚が残りにくい』ということを、予め強く伝えておきましょう。
教育②親が買い物するプロセスを見せる
あなた(ママ)はどんな風に買い物をしていますか?
どんな基準で商品を選んでいますか?
買い物には、こだわりのあるママもいるはずです。
もし、あなたが慎重に商品を選ぶタイプのママであれば、それを子供に伝えること自体がお金の教育になります。
例えば、
・野菜と果物は原則国産のものを購入している
・初めて購入するものは原料を必ず確認している
・日用品は詰め替えがあるものを選ぶようにしている
・クリーニングが必要な洋服は、なるべく買わないようにしている
など、ママなりのこだわりやその理由がたくさんあるはずです。
子供と一緒にお買い物に行ったときに、そんなママの商品選択理由を少し話してあげることで、子供が買い物するときの商品の選択の仕方に影響を与えることがあります。
子供が小さいときは、買い物一つするのも本当に大変です。(気が付いたら見覚えのない商品を手にしていることも多々ありますよね・笑)
でも買い物は、子供にとっても『よいお金の勉強の場所』。できるだけ、同行させてあげましょう。
また日常の買い物だけでなく、大きな家電などを買う時も、子供に買い物について考えさせるチャンスです。
大きな出費の場合は、まずは購入前に修理を試みたり、修理できず購入になる時は夫婦で相談したり、複数のサイトや店舗を比較するはずです。
そんな姿をリアルに見せ、子供にも購入について相談してみるんです。
『ママは○○という理由でこの商品がいいと思うけど、どう思う?』と子供に話を振ることも、子供が子供なりに買い物を考える機会を与えます。
ぜひお試しください!
教育③銀行口座を一緒に開きにいく(目安6歳以降~)
一緒に口座の開設をする
お年玉や進学祝いをいただいたりと、大きなお金を子供が手にしたタイミングで一緒に口座を開いてみましょう。
子供の資産を管理する目的ではなく、子供のお金の教育のための口座開設です。
銀行のような金融機関は、子供にとって決して身近な場所ではありません。
今はネット口座の方が手数料も優遇されることが多いですし、最近では大人でも、足を運ぶこと機会は減っているでしょう。
ですがここは、お金の教育と割り切って、店舗型の銀行に子供名義の口座を作りに行きましょう。(子供と銀行口座を開きに行った話はこちら)
これは、将来親が経済やお金の流れを子供に話そうとしたときに、銀行をはじめとする金融機関のイメージを持ちやすくするためです。
実際に銀行に行って口座を開いた経験がある子供とない子供では、理解度や興味の持ち方が絶対に違います。
『子供の社会勉強』として、一緒に口座を開きに行きましょう。
狙い目は夏休みなどお盆の時期です。
親の仕事は休みですが、お盆でも金融機関はやっていますし、比較的空いています。
入出金の経験
一度口座を開いたら、お祝いをもらったりお年玉をもらったりした時に、あえて子供と一緒にATMを使って入金してみましょう。
子供が一人でもできそうであれば、隣で見守り、操作をさせてみましょう。
お金を預けるっていうこと、お金を引き出すっていうことがどういうことなのか、実体験させてみましょう。
また通帳(なくなりそうな世の中ではありますが)に、記帳してみて子供が利息が付いていることに気が付いたりした時はチャンス!
利息について話すチャンスです!
そこから、どうやって銀行ってお金を稼いでいるの?というところまで話を広げるきっかけにもなります。
教育④人生ゲームをやる(目安5歳以降~)
意外とお金の勉強になるのが人生ゲーム。
仕事を選んだり、家を買ったり、趣味に散在してみたり、株を買ってみたり…
ゲーム内とはいえ、いろいろな経験をさせてくれます。
現時点での手持ちのお金を見て、どんな決断をすべきかゆだねられるシーンもあります。
また『株って何?』と金融商品について学ぶための質問も、子供から出てきます。
人生ゲームは子供がお金について考えるきっかけを与えるには、十分な作りです。
コロナで外出が難しい今だからこそ、家族でボードゲームを楽しむのも一つです。
うちで使っている人生ゲームはこちら↓
まとめ
『お金の教育』
…というと難しく考えたり、親としても構えてしまったりすることもあるかもしれません。
でも基本的には、日常生活の中にお金について考えたり伝えたりするヒントが沢山あるということに、まずは気が付いてください。
子供にとっては、話を聞いたり本を読んだりするよりも、『実際にお金に関する経験を積み重ねること』が何よりも印象に残り、お金や経済への興味につながるケースが多いと考えます。
親としてできることは、お金の話は大人の話と敬遠することなく、『お金を使ったり、お金や経済の仕組みについて考える機会を意識的に増やしてあげること』が最大のお金の教育になるはずです。
心配いりません。
与えてあげるタイミングが子供のお金に対する興味に合う時期であれば、自然にお金に関する興味や知識は増えていくはずですよ!