2026.03.11(Wed)
中学受験と高校受験をあえてコスパで考えてみた
教育費・子育て新年が始まったと思ったら、もう3月。
長女(現在中3、中学受験を経て私立の中高一貫校に在学中)と長男(現在小6、高校受験予定)は、節目である「卒業」を迎える学年です。
ウチの場合は「とりあえず中学受験ね!」という形をとらず、それぞれの個性を鑑みて長女は中学受験を経験→私立中高一貫校在学中、そして長男は中受をせず中学→将来は高校受験の予定です。
そして現在、年度の終わり。
来月からは新年度が始まるこの時期。
そう、何かと出費や考えることも多いこの時期だからこそ、「中受と高校受験ってどっちがお得なんだろう?」とFPとして気になりだし、経験も踏まえてお金面でのコスパと共働きの親と子供にとってのタイパについて総合的に考えてみました。
結論から言うと、「補習などが充実している私立中高一貫校のコスパ&タイパが最強かも!」と現時点で感じています。(あくまでも個人的感想)
※共働きにとってはタイパもかなり重要ですよね!!
今回の結論に至った理由を以下にまとめてみましたので、今後のお子様の進路を考える上でのご参考にしてください。
私立中高一貫校のメリット
高校受験にかける費用&時間は必要ない
まず触れておきたいメリットは、中受をしておくと進路変更がない限り「高校受験がない」ということ。
現在、私立中学や高校に対して(特に都内は)助成金の拡充がされていますが、そのあたりのメリットではなく、あえてこれを一番上にもってきたい。
それは受験の年にかかる時間的コスト、ストレス、そして塾代の恐ろしさを知っているから。
塾を通い始めたころはいいんです…。
受験まであと数年あるような時期に定期的にかかる数万円/月×12+季節の講習…とそこまで大きな負担にならないことも多いです。
でも、受験の年にかかる塾代は大きく違います。
そう。受験の年には塾では月の塾代が上がることに加えて志望校対策など様々な講習が始まり、忙しくなる上にお金も当然かかります。(イメージとしては、年間でかかる最終年の塾代は、通常時の塾代の2~3倍くらいです。)
年に100万~200万くらい、少なくともこの1年に関しては私立の学費以上にお金がかかる可能性が十分あります。
また帰りも「21時以降」と遅くなることも多い塾。
娘さんの場合であれば特に、親による送り迎えも必要となり親の働き方によっては仕事をセーブする必要もあるかもしれません。
学校によっては塾代もかからないことも
すべての中高一貫校に言えるわけではないですが、学校によっては学校内での補習や季節講習が充実しており、塾通いの必要がほとんどないケースもあり得ます。
注意:医学系や美術系など対策が必要な学部を除く。すべての私立中高一貫校で補習が充実しているわけでもありません。
私立の学費は、確かに公立よりも高い。
でも、公立校の子どもが通う塾代も決して少ない金額ではありません。
中高一貫校の場合、次の受験は大学受験。
その間の4~5年間ほどは塾いらずで過ごせる…(本格的な志望校受験対策だけ塾で)と考えると、たとえそれまでの学費で100万/年くらいかかったとしても、それは「あり」なのではないでしょうか?
例えば、
①私立の中高の年間学費が100万円の場合。
学費×6年間{中学3年学費+(高校3年学費-45万※×3)}=465万、
高校最後の1年半は塾通い&受験料などで200万
と考えると約665万。
※45万円は都の高等学校等就学支援金(所得制限なし)
がトータルかかります。
一方で、
②中学公立→高校私立受験して私立の場合。
中学学費(0円)×3 + (高校3年学費-45万×3)}=165万、
ただし、中学時代の塾代として(通常時60万×2年+受験年150万×1年)=270万円、
高校最後の年の塾代&受験料として、上記同様200万と仮定、
トータル約635万。
こう見ると、塾が必要ないような面倒見がいい学校の場合に限定にはなりますが、私立から中学に行っている場合と中受せずに中学公立の場合の学費は大きな差はありません。
②の中学1~2年生時代の塾代は60万で入れてみましたが、(ウチなんかもそうですが)他の習い事があるとそれ以上の学校外教育費がかかることはザラにあります。
ただし…こう考えてみると、私立中高一貫校一択!と思いがちでもありますが、中学受験組は中学受験を成功させるために小学生時代に250万~300万くらいは一般的に塾に課金していますので、そこは忘れてはいけません!
そんなわけで、生涯の教育費全体でみると、まぁ普通に私立の方が高くなります。
でもその差って、そこまで大きくならないことも多いのでは…?と最近感じています。
次に、タイパ的にも考えてみましょう。
面倒見のいい学校の場合は、学校での補習や講習ももちろん学校内で行われます。
よって、移動時間もなく子供の体力を消耗しなかったり、その分部活動に打ち込めたりと、中学時代の塾通いと比較すると、学校内での補習や講習はこどもの時間的・体力的メリットに大きく貢献していると感じます。
さらに、親サイドから見ても、この点のメリットは実は大きいとも感じています。
皆さんもそうだと思いますが、親としては子どもの移動はいくつになっても気がかりなもの…
どこかに移動中に何かしらのトラブルに…など、心配の種は帰宅まで尽きません。
学校内ですべて完結してもらえることは、少なくとも日々の生活の小さな心配の種が減ることでもあり、「結果的に親の仕事のパフォーマンスも上げるのでは?」と個人的に思っています。
また、塾に通わない間は親の送り迎えの必要もありませんので、親も物理的に仕事時間がとりやすくなります。
ちなみに…面倒見のいい学校かどうか判断するためのヒントとしては、「在学生の通塾率」が一つのヒントになります。
ある程度進学実績がある学校であっても、面倒見のいい学校の生徒は、多くの場合で塾にあんまり通っていないケースが散見されます。(それでも学校としてそれなりの進学実績があったりするものです。)
入学説明会など行かれるときに、ぜひ確認してみてください!
(志望校の在学生に直接きいてみるのもいいですね!)
私立中学、高校に対しての助成金のメリット
また、昨今の私立中高等学校に対する助成金は無視できません。
少子化の今、今後もこの流れは拡充する可能性があると考えています。
高校無償化の流れ
まず一番大きいのはこれ!
高校の無償化についてです。
現在は公立の無償化は実現されており、都内においては私立の無償化においても所得制限はないですが、2026年4月から高校の授業料無償化が全国的に一層進みそうです。
ただし、無償化といってもすべて無料になるわけではありません。
上限が約45万で対象が授業料のみのため、都内の私立校高校にかかる費用(授業料、施設費、入学金諸々含む)の大体半分くらいがまかなえる形です。
(地方の私立高校の場合はほぼまかなえることもあります。)
以下は現時点で2026年度4月に成立を目指している法案の内容です。
・私立を含め全国の高校で無償化
・所得制限を撤廃
・支給上限を一律で年45万7200円に引き上げる
(これまでは私立の場合や所得制限で、約12万/年の支給額の自治体もあった)
※ただし対象は授業料のみであり、入学金や施設費は自己負担となる点に注意が必要
詳細はこちらからもご確認できます。
授業料の軽減助成金(都の制度)
こちらは都の制度で、私立中学に通うご家庭が対象となりますので、東京都以外のご家庭に適用されません。
東京都私学財団からの助成金で、条件は以下になります。
・保護者と生徒が東京都在住
・私立中学校(都以外も可)に子供が通っている
・所得制限なし
・助成金額は年10万円まで
詳細はこちらからもご確認いただけます。
まとめ
このところ長男の高校受験の情報を得ようと、塾が主催する説明会や高校受験分析会などに参加しています。
そこで感じてしまう、これから3年間息子がかかるであろう塾代。
助成金制度の改良など時代の変化もあるのでしょうが、いろいろ調べていくうちに、中受している場合とそうでない場合って、コスト的にはそこまで大差ないと思ってしまいます。
だからと言って、私立の中高一貫校一択というのも短絡的です。
高校無償化といっても対象となるのは授業料のみ。
施設費などそれ以外の費用は自身での負担になるのはもちろん、海外の短期留学1か月などのイベントに参加して、80万(1年分の学費とほぼ同じ…!)がさらっとアドオンされることもありますので、この制度に頼りきるのは危険です。
そうとはいえ、タイパ、コスパ的のトータルな面からみると、特に面倒見がいい私立中高一貫校の場合は魅力的という事実(すべての学校で通塾が不要なわけでも、もちろんありません。)もあり難しいところです。
そして何より、大前提として中学受験はなかなかの大仕事。
親も子どもも、それなりの負担を強いられますし、それぞれの子どもの成長のスピードもあります。
親子でしっかりコミュニケーションを取りながら、中学受験か高校受験か…!?ご家庭に合うベストな選択をしてください!
おすすめの記事
-
教育費・子育て
2022.07.29親から孫の教育費の一括贈与の提案があったら?
アラフォー→アラフィフに近くなってくると、親もそれなりに高齢になり、相続やら贈与やらが気になってくる..
-
教育費・子育て / 貯蓄
2021.02.03【児童手当の貯金】高齢出産ママは『貯め方』を吟味することで、将来は雲泥の差に!
児童手当は、子育て世帯に現金給付するという制度です。 子どもを育てるのは、何かとお金がかかるもの…。..
-
教育費・子育て
2021.12.08子育て世帯への給付金について、一子育て世帯として思うこと。
今日は何かとニュースで目にする子育て世帯への給付金の話題。 18歳以下の子供がいて、所得制限のに該当..