2021.03.16(Tue)

高すぎる社会保険料!!共働きママができる!社会保険料を安くする方法は?

保険 / 社会保障制度

『お給料上がった!』と額面の収入を見ても、イマイチ手取りが増えていない…

そう感じる働くママ(以下ワーママ)は少なくないはずです。

社会保険料自体、少子化が理由で上昇傾向は続いていますし、40歳以上になると新たに介護保険料の負担もあります。

例えば、標準報酬月額50万円の40歳ママの場合、健康保険料は月29,075円、厚生年金保険料は45,750円…。

参考|全国健康保険協会(平成31年4月分(5月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表)

かなり大きな金額。

金額だけ見ると、『これってもうちょっと、安くなりませんか?』そう言いたくなる金額ですよね。

アラフォー出産・共働きママが、社会保険料を安くする方法はあるのでしょうか?

考えられる選択肢は、

  • 個人でできること:なるべく4~6月は残業しない
  • 勤務先にしてもらいたい事:確定拠出年金(選択制)の導入
  • 見直してほしいこと:加入している民間の保険

の3つになります。

この3つを合わせれば、『高い社会保険料』が『適正だと感じる社会保険料』になる可能性があります!

社会保険料は値上がり傾向

2021年3月14日の日本経済新聞の朝刊によると、社会保険料率は上昇を続けていて、この10年間で平均料率は7.38%から9.23%に上昇しています。(社会保険料は、標準報酬月額によって保険料額が決まっており、年収が高くなればなるほど保険料額が上がる仕組みになっています。上限あり。)

以下は社会保険料の一つである厚生年金保険料率の推移を表すグラフです。厚生年金の保険料率の推移

出典:厚生労働省

順調な右肩上がり!

厚生年金保険料は社会保険料の一部ではありますが、上がり方がどれだけ大きいか…よく表れているグラフです。

現在、現役世代2.3人が1人の高齢者を支えている日本では、今後もさらに少子高齢化が進み、ほぼ確実に社会保険料は今後も上昇を続けていくでしょう。

日本で生きていく以上、私たちは社会保険料は払い続ける義務があり、社会保険料を払うことから逃れることはできません。

参考:内閣府 高齢社会白書(全体版)

社会保険料を安くする方法

では、その社会保険料をどうやったら少しでも減らせるか…収入が増えれば増えるほど、考えてしまう方も多いでしょう。

以下、直接的に社会保険料を減らせる影響力がある2つです。

4月~6月の残業を減らす

社会保険料は、毎年1回、決まった時期に標準報酬月額の見直しをすることとしていますが、その対象となる時期が4月~6月なのです。

(つまり、この時期にに受けた報酬の平均額から社会保険料が決められています。)

標準報酬月額とは社会保険料の算定の基準となるもので、その中には、基本給のほか、役付手当、勤務地手当、家族手当、通勤手当、住宅手当、そして…残業手当も含まれます。

業務が繁忙期に差し掛かる人はやむを得ないとしても、積極的にこの4月~6月に残業し、自分の標準報酬月額を上げるのは止めておきましょう

勤務先に確定拠出年金の導入をする(依頼する)

これは、勤務先の総務部や経営者などと相談になるのですが、交渉できたり提案できる立場にあるママは是非やってみましょう!

確定拠出年金は、個人型(iDeCo)と企業型があります。

会社で確定拠出年金を導入していない場合にはiDeCoをやっている方もいらっしゃるかと思いますが、iDeCoの場合は、社会保険料は安くはなりません。(所得税などは安くなります)

社会保険料を安くするのが目的あれば、社会保険料の算定基準となる報酬を減らす必要があり、その場合は、企業型の確定拠出年金(選択制)の導入が効果的です。

導入や制度維持にはコストがかかりますので、最終的には経営者判断となりますが、

企業が負担する社会保険料>確定拠出年金のコスト

であれば、検討されることも多く、最近導入する会社が多いです。

※確定拠出年金は60歳まで引き出しできませんので、積立金額にご注意ください。

※確定拠出年金(選択制)の導入についての詳細をご希望の法人の方は、お問い合わせよりご連絡ください。

最終意思決定者に、提案・交渉できそうな方はぜひトライをお勧めしたいです。

社会保険って何をカバーしているの?

でも、そもそも『その高い保険料で、私たちの何を保障してくれているのか?』理解できていますか?

内容分からずして、私たちは『高いか』それとも『安いのか』決して適切に判断することはできないはずです。

例えば、社会保険料でカバーされているものの例としては…

健康保険 ・高額療養費制度で上限を超えた医療費の支払いが免除される

・出産手当金が受け取れる

厚生年金保険 ・老齢厚生年金が受け取れる

・障害になった時に、障害厚生年金が受け取れる

雇用保険 ・育児給付金がもらえる(育休について詳しくはこちら

・傷病手当金(傷病が理由で4日以上働けなくなった時、給料の約2/3が最大1年半支払われる)

 

…となりますが、これは、ほんの一例です。参考:厚生労働省HP全国健康保険協会組合HP 日本年金機構HP

うーん、なるほどなるほど。

全部使ったことがあるわけでもありませんが、確かに、私もお世話になっていますね。

出産一時金や育休手当など、一般的にワーママであればお世話になった方も多いでしょうし、私の場合、切迫早産&帝王切開で更に高額療養費制度のお世話にもなっています。

以下は雇用保険でカバーされるもの一覧ですが(厚生労働省のHPより抜粋)、全体としてもかなり充実した保障内容になっているのが分かります。

雇用保険概要

すごいですよね。

で、ここで考えて頂きたいのは、あなたが加入している保険についてです!

社会保険が充実しているワーママは、保険を見直してみては?

『こんなに充実しているんだ!』

そう発見できたママは、本当に今加入している医療保険などの生命保険が本当に必要なものかどうか?確認してみましょう。

無駄な保険料こそ、家計の足を引っ張るものはありません。

 

公的な保険で賄われているのであれば、それに頼ってはどうですか?(貯金が全くない場合は除く)

せっかく払っている社会保険料です。

必要な時はフルに使わせてもらいましょう!

まずは社会保険でカバーされているところをしっかり理解して、その上で、必要なものだけを賢く選べば、社会保険料は減らせなくても、家計の支出自体を減らすことに繋がります。

 

また大手企業の健康保険組合は、独自で医療費の自己負担額の上限額を設定している場合があり(2~3万円など)、自己負担がより少なくなるケースもあります。

会社の健康保険の内容も、必ずチェックしてください!

まとめ

収入が上がっても、ほんのちょっぴりしか手取りが増えない…

実はそれはまだいい方かもしれません。

最近では、収入が下がっているのに社会保険料が上がっている人が全体の24% (2009年度ー2019年度の大手従業員を対象に調査)もいるという日経新聞の記事を見て、本当に社会保険料の上がり方、無視できないな…と感じています。

個人でできることは限られるかもしれませんが、

  • 個人でできること:なるべく4~6月は残業しない
  • 勤務先にしてもらいたい事:確定拠出年金(選択制)の導入
  • 見直してほしいこと:加入している民間の保険

まずはこの3つをお試しください。

社会保険料を『妥当な金額だ』と感じる一歩が、きっと踏み出せるはずです!

そして、無駄を省いた支出+効率的な資産形成→あなたの望むライフプランの実現!により確実に繋げていきますしょう。

 

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